
より大きな何かのため、ここに来ました
ユ・ナムシクは、アメリカで高校を卒業した後、1年間のリーダーシッププログラムに参加するのを心待ちにしていました。ナムシクはこの1年で韓国、フィリピン、コロンビア、ネパールと世界中の国々を回りました。ネパールで彼が学んだことは、「奉仕活動」におけるとても大切なことでした。それは、奉仕活動はただ「良いことだ」という概念にとどまらず、長い人生でリーダーとなるための根本的要素であるということです。
リーダーシップ・タスクフォース(LTF)は、1年を通して若い青年たちがスキルを学び、トレーニングを終え家に帰ってからも家庭や地域でリーダーとなれるように教育する場です。奉仕活動がプログラムの主要活動であり、LTF参加者が自身のスピリットを成長させ、目標を行動に移せるよう訓練します。

ネパールプロジェクトの寄付をよびかける様子
ネパールに行くと言っても、LTFメンバーが現地の子供たちや家族を訪問して終わるわけではありません。ナムシクもチームの皆も多くの準備と整理をして、そのすべてに責任を持たなければなりません。ファンドレイジング(資金集め)や現地で行う活動内容も、ネパールに行く前に全て計画・準備します。
「ファンドレイジングの途中で苦しかった時も、ネパールで僕らを待っている子供たちを想うよう心がけました。」とナムシクは語ります。「チームメンバーとアクティビティの案を出し合っている時も、『ネパールの人々が必要としていることは何だろう?』と考えながら計画を立てました。」
一回で完結してしまう奉仕プロジェクトではなく、自然災害の被害を受けた遠隔地域のネパール人家族が抱える問題を、具体的に解決できる方法を見つけ出してあげたかったと語るナムシク。重要なのは、彼自身が「地域みんなで子供を育てる雰囲気を作りたい」、「家族の絆を深めてあげたい」、「人々や自分自身に変革をもたらしたい」と願った動機にあります。ナムシクは人々に変革をもたらす主人となる重要性を学びました。人に奉仕する道は、実際に作業に取り掛かって手が泥で汚れるよりずっと前から始まるのです。それは、自分自身の内面から始まることなのです。

パラパカ地域の小学生たちから歓迎を受けるナムシク
「もし何もかも全て準備された状態で、僕らは何もせずただネパールに行くだけだったなら、きっと小さな奉仕活動と友達作りで終わってしまったに違いありません。もっと重要なことは、自分自身の心さえ準備していない状態で現地に行って人々に会っても、彼らに何の変革ももたらすことはできなかったということです。僕にとって出発前のファンドレイジング期間は、単純にネパールでアクティビティができるよう資金を集めただけの期間ではなかったし、プロジェクト企画期間も単純にアクティビティを考えるだけの期間ではなかったと思います。それは『より大きな何かのために誠実な努力を注いだ』期間だったと感じています。」
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